Dota2 日本語動画解説

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6.88e patch解説

こんばんは。遅くなりましたが今回は新パッチ6.88eの解説を紹介していきたいと思います。

6.88dの公開が9/2であったこと、プロシーンでのピックの多様化を考えると今回のbuff, nerfの内容も個人としてはかなり妥当なものだと感じました。

以下が動画、解説になりますが、今回の記事は少し長くなっているので、是非時間のある時に読んでください!

"First Impressions: 6.88e Dota 2 patch"


First Impressions: 6.88e Dota 2 patch

この動画は、現在Dotaのプロシーンでもコメンテーターとして活躍しているpurgeというコメンテーター兼カジュアルプレーヤーによってYoutubeにポストされたものです。タイトルは『First Impressions: 6.88e Dota 2 patch』(6.88eに関しての第一印象)というようになっていますが本人が動画の最初で、analysis(分析)をすると話しているので実際の中身は新パッチに関しての解説ということになっています。

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動画の最初の部分でpurgeはプロゲームシーンにおいてpost TI6(TI6後)のメタは更にヒーローのピックが多様化してきていて、一番バランスが取れているだろうと話している。更にこれを踏まえると、別に新パッチの必要もなかったのではないかと言っている。またこの1ページにも満たないパッチノートから単なるバランス修正程度だろうと推測している。

パッチについての解説の前にどのようにメタが形成されているのかについても言及していて非常に興味深い内容となっているので自分なりの解釈で言及しておく。

A.3人の強キャリー←B.強サポ(且つAのカウンター)←C,D,E..... といったようにピックのpopularity(人気)が循環していく形でメタが形成されていくということ。具体的に現行パッチに触れて話すのであれば、バランスがとれているとはいえODDrow rangerのpickが勝率を無視して選ばれているのがわかるだろう。それに対して、nyxenchantressのピックが増えるていることもあり、ODやDrow rangerのpickが減り...といった具合にゆっくりと変動していくということであろうか。rikiが低MMR帯で年中無休で強いと思われているのは、適切な対処法を知らないからであって、決してトップmetaに常に居続けているということではない。

*ここから解説が始まるのですが分かりやすいように新パッチの内容を下記に記し、並行する形でまとめていきたいと思います。基本的にnerfは赤文字で、buffは青文字で示していきます。

6.88e: --- * Dragon Lance strength reduced from 14 to 13

Hpが-20。前パッチのstrの15→14のnerfに続き更なるnerfだ。多くのcarryに組まれることが多く、強化先のhurricane pikeは敵に使うより自分に使われることのが多い。

* Infused Raindrop cooldown increased from 4 to 6(4 to 6)

これは、**buffともいえるしnerfともいえるだろう。このアイテムの仕様はspell耐性を考えなかった場合、50以上のダメージでチャージが消費され最大120のspellダメージをブロックする。耐性の平均値から考えると37.5-90の追加HPがもらえると考えられる。このCD増加はギャンクにおいて、敵を4秒以内にバーストできなかったら更なる90VHP(virtual HP)を考えなければならなかったのが、6秒に延長されたことによって楽になったといえる。

(**purgeはbuffについて触れていなかったがgankを警戒しつつmana回復を目的としてこのアイテムを購入するcarryヒーローに関してはbuffと捉えられるのでは?と感じます。要はgankから生き残れればいいわけで何度も購入しなおすコストが抑えられるから。最短16秒で壊れるか24秒で壊れるかの違いが生まれたということ。)

* Illusions attack damage reduction against buildings increased from 25% to 30%

これはterrorbladeshadow demonの人気が上がってきたことによるnerfと捉えられる。またmanta styleを購入するヒーロー(Drow ranger, anti mage等)への間接的なnerfとも考えられる。

* Diffusal Blade cooldown increased from 2 to 4

これはarcwardenのultであるtempest doubleに対しての間接的なnerfであると話している。tempest doubleは常に本体と同じチャージ数を持つので無限に使うことができてしまうことによるnerfなのかもしれない。

* Outworld Devourer base armor reduced by 1.5

これは(先日の記事でもお話ししましたが、)ODのベースアーマーの高さと近頃のpick rate(pick率)が故のnerfであると考えられる。purge曰くagilityを減らすよりベースアーマーを減らす修正のほうが、level1時点での殴り合いを考えても、ものすごいインパクトとなるだろうと話している。

* Shadow Poison initial damage reduced from 50 to 26/34/42/50

これはバランスのとれたnerfといえる。shadow demonの序盤のインパクトやダメージの強さを考えるととても妥当なnerfではあるが、今後の3rd skillであるshadow poisonに最低3ポイントは欲しくなってくるだろうと話している。

* Flamebreak cooldown increased from 14 to 17

そこまで目立った修正ではないが敵のチャネリングスキルをキャンセルできる確率がさらに低くなるため無視できないnerfだといえる。

* Drow base damage reduced by 4

元々3rd skillのオーラでダメージをもらえるためそこまで大きな打撃ではないだろう。

* Torrent damage reduced from 120/180/240/300 to 75/150/225/300

これは少しbuffされ気味だったであろうkunkkaとってはいい形でのnerfとなったと語る。不確定ダメージのtorrentXmarkにスキル振りして序盤のnukeダメージに賭けるか、2nd skillにポイントを振っていき安パイを切るか。ダメージの下方修正ということでkunkkaのプレイスタイルとしてはコントロール型かダメージ型の2種類になってくるだろうとのこと。

* Echo Stomp channel time increased from 1.2 to 1.3

これは0.1秒と思うかもしれないが敵プレーヤーの反応速度の問題がかかわってくることを考えると重大性のあるnerfとなる。

* Oracle base damage reduced by 6

oracleは意見が分かれるであろうが、数あるサポートの中では際立って優秀なサポートでありこれはとてもいいnerfのアプローチであるといえるだろう。ヒーロー中屈指の基礎攻撃速度を持つoracleへの6の基礎攻撃力nerfは非常に大きなものである。

* Morphling intelligence gain reduced from 1.5 to 1.1

非常に大きなnerfであるが、彼の語る良いmoprhling プレーヤーに対してはそれほど影響はないが、悪いmorphlingプレーヤーに対してはfight中の更なるmana枯渇、余計なdeathを引き起こす結果になるだろうと推測している。つまり、しっかりとmanaを管理できるプレーヤーであれば問題なくプレーできるということ。

*個人的な見解ですが、ODの台頭によりmorphlingは追いやられてきましたが、そのOD>morplingの相性の関係が更に大きなものとなったのではないか、と感じます。

* Starstorm Scepter cooldown increased from 8 to 9

このnerfは特に問題ないとしている。ただ、farmの速度が少し落ちる程度で済むだろう。そこまで大きな変化ではない。

* Time Dilation now only freezes abilities that are on cooldown, rather than also affecting abilities cast afterwards

* Time Dilation slow per frozen ability increased from 8% to 10%

同スキルのため一括して解説をしている。この変更はとてもバランスがとれているだろう。今までであれば低いCDのスキルを多用するヒーローに対して滅法強かった。以前であればeul、bkb、lotus orb等を買わないとどうにもならなかったこのスキルに対してようやく立ち回れるようになった。賢くこのスキルを使えるプレーヤーがほとんどいないことを考えるとdotabuffの勝率にまで影響を及ぼすだろうと話している。

* Tempest Double gold and XP bounty increased from 140 to 160

徐々に得られるgoldが大きくなってきている。arcwardenをプレイするのであればtempest doubleでgankするときになるべく生かしておくようなマイクロが必要になるだろう。ただarcwardenはステータス上昇幅を考えても少しOP(over powered)ともいえるので、もう少しnerfが必要であったと感じている。このヒーローはalchemistのようなものでテンポを作らせてしまうとtempest doubleでヒーローを殺せてしまうほどだ。このnerfがtempest doubleをバランスのとれたものにするとは思えない。

* Juggernaut base damage reduced by 2

昔から人気があるキャリーだがkunkkaが流行っていることと相まって(Xmarkをスピンで解除できる)よくピックされるということなのだろうが、大したnerfではない。

* Counter Helix damage reduced from 90/120/150/180 to 75/110/145/180

これもaxeのfarm速度に関してのnerfアプローチだ。jungleに行くのであれば更に遅くなるし、offlaneにいくのであればダメージが1/6減るということであるからわずかに辛くなるだろう。

* Repel cast point improved from 0.5 to 0.35

* Repel duration reduced from 6/8/10/12 to 4/6/8/10

この2つの変更によりomni knightの難易度が上がったととることもできる。いままでであればrepelをつけておけば大丈夫という感じであったが、つけるタイミングがモーションが早くなり更に正確性を要求するものとなった。前回お話ししたuptimeで考えると更に分かりやすいだろう。

* Relocate delay increased from 2.5/2.25/2 to 2.7/2.35/2

IOというヒーローの性質上そこまで大きく影響することはないだろうと話している。

* Inner Vitality bonus regeneration threshhold reduced from 40% to 35%

healに関しての変更はどのダメージタイプにも適用されるため考えてるよりとても重要なものとなる。例えばアーマー低下であったりspell耐性のnerfであったとしてもそれは3つあるダメージタイプの1つに過ぎないということだ。数字で見るよりも大きな影響になりそうだ。

* Stifling Dagger cast range reduced from 1200 to 825/950/1075/1200

対面がPAのofflanerへのbuffとPA support(動画直リンク)へのnerfと捉えることができるだろう。理由は考えればわかりそうなので割愛。(動画直リンク)

* Smokescreen slow reduced from 25% to 19/21/23/25%

これも前のbounty hunterの2nd skillのnerfと同様のnerfと捉えることができる。これによりmorphling同様、skillやkillのポテンシャルを理解しているプレーヤーにとってはそこまで大きな影響を受けることがないが、悪いプレーヤーがgankに失敗しレベルが取れないといったお仕置きを受ける形になった。

* Track manacost increased from 50 to 65

微nerf

* Mana Leak manacost increased from 75 to 150 * Illuminate radius increased from 350 to 375 * Blinding Light knockback distance increased from 400 to 525

KotLに関しての大きな変更。mana leakに関してのnerfが目立つがpurgeも信じられないと驚愕している。ただblinding lightのbuffのおかげでmana leak後に125ユニット分追加で敵のmanaを削ることができるためmana leakをスパムできなくなった分違うベクトルでのbuffが入ったとも言える。このblinding lightは敵をcliff(崖)の上に乗せることも容易にするだろう。練習する価値はある。

* Sand King movement speed reduced by 5 * Timbersaw base strength reduced by 1

共に微nerf

以上長くなってしまいましたが、総括するとskillを使うタイミング等が更に重要になり、プレイの質が追い求められる結果となったのではないかと考えます。低いスキルのプレーヤー達には酷なupdateですが、自分の腕が試されるようなパッチで自身としてはとてもおもしろいと感じます。

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